パトリス・シェロー - 演劇ユニットG.com

パトリス・シェロー

ウィキペディアで引くと、映画監督・脚本家になっとりました。岡田です。

パトリス・シェロー(Patrice Chéreau, 1944年11月2日 - )は、フランスの映画監督・脚本家。ティーンエイジャーの頃から演劇に興味を持ち、19歳の時には舞台監督として活躍していた。22歳の時、パリ郊外のサルトルーヴィル市立劇場の監督に抜擢される。その後国立民衆劇場やナンテール・アマンディエ劇場の監督も務め、数々のオペラや舞台を演出して話題となる。特に1976年、バイロイト音楽祭にて上演されたワーグナーの『ニーベルングの指環』は高い評価を得た。

以上がウィキペディア情報。

イザベル・アジャーニ主演の『王妃マルゴ』。ベルリン国際映画祭金熊賞の『インティマシー/親密』。確かに映画監督ってなってしまうんだろうなあ。

でも、シェローと言えば舞台の演出じゃあないかなあ。
1976年にバイロイト音楽祭100年を記念して、指揮者ピエール・ブーレーズと演出家パトリス・シェローのフランス人コンビでのワーグナー『ニーベルングの指輪』。初演は激しいブーイングと批判に晒され、警備の為に警察まで出動したとか。その後1980年まで同音楽祭の演出を続け、いまでは伝説的な公演になっとります。

指輪は、もともと北欧神話を基にしたオペラ。それを現代的にイメージして、冒頭のライン川の場面はダムの上。神々はフロックコートで歩き回ると言う演出の奇抜さが派手に映ったんだろうけど。私は、当時(と言ってももう20年前)LDで見ました。演劇出身の演出家が本を重視しつつ演出した感じです。でも、その後、オペラ界は、シェローの演出の奇抜な所だけを見習ったようで、どうも派手なだけの舞台が増えてしまったようにも思う。

ちなみに、YOUTUBEで、そのシェロー演出の『ニーベルングの指輪 第三夜 神々の黄昏』のラスト。「ブリュンヒルデの自己犠牲」の映像がありました。

http://bit.ly/dwJ5ak
リヒャルト・ワグナー『神々の黄昏』
バイロイト音楽祭 パトリス・シェロー演出
ピエール・ブーレズ指揮

ちなみに、この場面、掻い摘むとこうなる。
1、英雄ジークフリートが死に、妻ブリュンヒルデが、ラインの黄金で作られた「ニーベルングの指輪」を手に入れる。
2、ジークフリートの死骸を、ライン河畔に堆く積んだ薪の上に運ぶ。
3、ブリュンヒルデが火を投げつけると、火が高く燃え上がる。
4、ブリュンヒルデがその火の中に、愛馬グラーネと共に飛び込んでいく。(シェロー演出では、グラーネはカット。)
5、ライン川が突如、膨れ上がり、押し寄せてくる。
6、ライン川の中から三人のラインの乙女たちが現れ、元のラインに指輪が戻る。
7、指輪を狙っていた、ハーゲンが、指輪を追って火と水に飛び込む。
8、火は天上にまで、燃え上がり、神々の城ワルハラが火で包まれて行く。

台本のト書きや説明には無いんですけれど、これで神々の時代は終わり、人間の時代になるとか。

でも土台無理な台本ですよ。まあ本来がオペラ。歌手とオーケストラがあれば良いんですけれど・・・。でも、結構、シェローの演出は良いですよ。やっぱり骨格がしっかりと掴めてると思います。

でももう30年以上前の演出なんですねえ。いやあ、良いものは古くならないなああ。でもなんで、今頃そんな事書くかって? どうも二月にシェロー演出の舞台が来るらしいんです。一人芝居とか。ムフ、いつになく楽しみです。