ゴダール『ソシアリスム』 - 演劇ユニットG.com

ゴダール『ソシアリスム』

見てきました。岡田です。

一瞬、オウムかなあ、鳥の映像がサッと入るんですわ。「あれ?。映写ミス?」とかも思ったんです。それでクレジットが映る、また次のクレジット。「ええ? でも早くない、その切り替えのスピード。全然ゆっくり読めないし。」でもね、その瞬間に、「ああゴダールだ。」とかね、そう思ったんです。
前作の『アワーミュージック(NOTRE MUSIQUE)』。明らかに力が落ちているような、そんな感じがしたんです。覇気が無いって感じかなあ。まあ、ゴダールももう80歳ですからね。仕様が無いかと思いつつ。

新作『ソシアリスム』公開を知って、ネット等で調べて行くと、なんか、結構パワフルって感じ。でもこればっかりは、見てみないと分からないし。ただ、サッと一瞬映った、あの鳥。ただ事ではない。クレジットの不親切な早い切り替え・・・。それで、「海」。

「海」なんですよね。海。それも俯瞰で撮ってるんで、水面だけの海。夜かなあ。暗い、まるで、水というよりも金属の光沢と、氷のような冷たさを持って厳然として蠢く、波のような液体。
ああ、こんな画も撮れるんだとか、傲慢な事も思いつつ。だって、ゴダールが海を撮っていないとは言いませんが、液体としての海、水面を、ただそれだけで撮ったのは、初めて? じゃあないかなあ? 違っていたら御免なさい。
でもねえ、そんくらいインパクトのある、液体、水、「海」なんですよ。あの冒頭の「海」。


蓮實重彦さんが、朝日新聞に書いてました。「誰もが映画生成の瞬間に立ち会っているかのように興奮するしかない。 」、ちと大げさかなあ、とかも思ってたんですけれど、あの「海」を見ると何となく納得しちゃうかなあ。

まあ、取り敢えず、今日は、こんな所で。

ちなみに↓こんな映画。

『ゴダール・ソシアリスム』(Film socialisme、英題: Socialism)2009年(平成21年)製作、2010年(平成22年)公開、ジャン=リュック・ゴダール監督 フランス・スイス合作

ゴダール最後の長編劇映画か、とル・モンド紙ほかで騒然たる話題の「ゴダール・ソシアリスム」は2010年発表の最新作。カンヌ映画祭に登場し、冒頭での海の凄まじい映像の一瞬から、全編を疾走する映像美、サウンド、みなぎる詩の活力でカンヌを圧倒した。
3楽章のシンフォニー構成。第1楽章は、<こんな事ども>の章タイトル。地中海を周遊する豪華客船ゴールデン・ウェブ号を舞台に、スペイン内戦時に行方不明になった大量の黄金をめぐるミステリーを軸に展開。第2楽章は、<どこへ行く、ヨーロッパ>。フランスの片田舎の8月4日。4人家族の一家と動物たちが主役。子供たちは被選挙権を主張する。第3楽章<われら人類>では、人類史を築いた6つの場を訪問。エジプト、オデッサ、パレスチナ、ギリシャ、ナポリ、バルセロナ。それは第1楽章でゴールデン・ウェブ号が辿った航路だ。そして終章でバルセロナに到着した後、とんでもない展開が待っている。

http://www.bowjapan.com/socialisme/