『コロンブス 永遠の海』 - 演劇ユニットG.com

『コロンブス 永遠の海』

監督マノエル・ド・オリヴェイラ  2007年の製作だから98歳の作品。
岡田。

マノエル・ド・オリヴェイラ、ポルトガルの監督。今年で、103歳かな。毎年一本づつは、映画撮ってます。年に一本と言えば、小津だけど、小津生誕100年の時も、来日して、鎌倉まで墓参りに行ったとか。

日本でというか、恐らく世界的に言ってもメジャーになったのは、フローベルの『ボヴァリー夫人』を基にした『アブラハム渓谷』あたりからかな。その時が1993年だから、85歳。以降、マルコビッチや、カトリーヌ・ドヌーブ、ミッシェル・ピコリ、そして、マルチェロ・マストロヤンニの遺作『世界の始原への旅』とかも作ったりしてる。
遅咲きなんかなあ。

下手と言えば、下手なんだと思う。成瀬とかの映画を見てると、まったく無駄がない。それに比べると、意味のわからないカットとか有ったり。変な構図の画面も多い。でも、威風堂々。
「撮る」と言う事に濁りがない。多分、意図とか、そういう次元は、超越してる。

ストーリーは、コロンブスがポルトガル人だったという仮説を唱えた学者がいて。その学者と妻の半生を描くと言う、ちょっと変な話。若いころを監督の孫が演じている関係で、後半の老年期を、監督自身と監督の妻が演じている。まあ、いい加減と言えばいい加減だ。後半、二人が船の中で、ボーっと会話するシーンは、演技なのか、それとも実人生の断片か分からなくなる。

でも、それで面白ければそれでいいわけで、98歳と言う年輪からくる不思議な感覚は、他の監督では味わえないなあ。

映画の中で、何回か出て来る詩

'郷愁'という言葉、
この言葉を紡ぎだした人よ、
はじめて呟いたその瞬間
涙を流した事でしょう。

アフォンソ・ヴィエイラという人の詩らしいです。

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