笑い、お笑い。でもやっぱ「お」はつかないかなあ? - 演劇ユニットG.com

笑い、お笑い。でもやっぱ「お」はつかないかなあ?

『攻撃 悪の自然史』コンラード・ローレンツ著
岡田

久しぶりに読み返してます。K・ローレンツって、20世紀、オーストリアの動物行動学の科学者。ノーベル生理医学賞、受賞者かな。
不思議にね。古今東西とまでは言わんけど、「悪」に関して、きちんと書いてる人って居ないんです。どうしても、善とか道徳、倫理ってな感じでね。あとは真逆に、悪魔とかになっちゃう。岩波書店の哲学辞典でも、やっぱ、ローレンツが出てくる。そんでもって読んだんですけど、めっぽう面白いなあ。ただ、やっぱり難解です。

個人的な事ですが、9月に公演があります。『千羽鶴』。

なんで「鶴」って思ったんです。

川端康成の原作が『千羽鶴』です。
作中に出てくる千羽鶴の文様の風呂敷から来てるんですけど。折り鶴の千羽鶴じゃありません。折り鶴から、千羽鶴を思い出すシーンとかはありますけど、『独影自命』という文章の中で、尾形光琳の香包み、と宗達の下絵の千羽鶴と書いてあるんで、そっちです。

千鳥も出てきます。

鳥ですなあ。

以前、このブログで恐竜の進化したのが「鳥」ってこと書きました。としたら、ちっぽけな人類なんて生き物より、ずっとずっと古くって進化してるのが鳥かもしれません。
なーんて事も思って、そういや「鳥」に関しての詳しい行動学の本があったなあって事で『攻撃 悪の自然史』です。

良い本て言うのは不思議なもんで、何回読んでも、新しい発見があったりするもんで、前回読んだときは、そんなに引っ掛かんなかったんですけど、「笑い」です。

笑いは「再定位された他の和平の身ぶりとまったく同じように、膨大な攻撃を含んでいる。」

それが「笑い」。「笑い」って本質は攻撃の行為だと思うんです。
本質の喜劇と言うのは、悲劇より多大の「攻撃」と悲惨さを含むんじゃあないかなあ。そういう意味では、唯一の喜劇作家はシェークスピアだけ。

『攻撃 悪の自然史』 K・ローレンツ著 みすず書房