敵も味方も、味方。 - 演劇ユニットG.com

敵も味方も、味方。

公演も無事終了です。ご来場頂いたお客さま、本当に有難う御座いました。
と言いつつも、牧谿「漁村夕照図(ぎょそんせきしょうず)」でーす。
岡田。

↓こんな絵です。

 

漁村夕照図.jpg牧谿「漁村夕照図」。牧谿は、南宋の画家。絵が日本に来たのも鎌倉時代、つうことは800年ぐらい前かな。初めは巻物、瀟湘八景図(しょうしょうはっけいず)で、たしか足利義満が、絵をバラバラに切って掛け軸にしちゃったとか。
まあ様々な遍歴ですわ。そんでもって巻物なんで通常は巻いて保存してある。
それを広げて展示する。
おなじ瀟湘八景図(しょうしょうはっけいず)の「煙寺晩鐘図(えんじばんしょうず)」には
虫食いの跡もある。
そんでもって「漁村夕照図」もよく見ると紙を巻いて、広げて、巻いて広げてを繰り返したよ
うな、細かなひび割れ、クラックって言う感じのヒビが見える。

でもねえ、不思議に、そのヒビが効果的に見えるんだよね。特に、空の光は雲の上で戯れているように見える。海の辺りは、波が打っているようにも見えるし、本来、絵にとっては大敵の筈の劣化自体も吸収するんだろうなあ、本物ってやつは。

瀟湘八景図(しょうしょうはっけいず)って、全部で8つの景色。有名なのはその内の4枚。

「漁村夕照図」は、絵を描き込んであるんで、その効果もちっと弱い、つまり、見える部分に吸収されしまう。

なんか、4/3から、瀟湘八景図のもう一つ「平沙落雁図(へいさらくがんず)」が出光美術館で公開される。これは、ほとんど描きこんでない。パット見は、シミで黄ばんだ、薄汚れた紙。でも、見てると大気に雁が飛んでいく、朝もやが立ち始めて、手前では雁が、首をかしげて薄靄の中で息をしている。その朝もやのなんとも言えない、さざ波。よく見ると紙のクラックなんだよね。