シュレディンガーの猫 - 演劇ユニットG.com

シュレディンガーの猫

化け猫、呪いの黒猫、お化け、幽霊、魂、動く物。
岡田です。

閉じた箱の中に一匹の猫と、1個の放射性原子が入っている。
この原子の半減期は一時間、つまり「この原子が一時間以内に放射線を放出する可能性は50%。」箱の中にはセンサーがあって、放射線を感知すると毒ガスを発生させて、猫を殺してしまう。
さて、一時間後にふたを開けるまで、生きている猫・死んでいる猫の可能性は?
生きている猫50%。死んでいる猫50%。

量子論で言うと、観察者が見るまで、半死半生の猫が存在する事になります。それは波の形をとり波動方程式、つまりシュレディンガー方程式によって、キチンと記述する事が出来ます。

重要なのはね、そう言う「お化け」が数学的にキチンと記述できる事

ほんとは、もっともっともっと、それこそノーベル物理学賞が取れるほど複雑らしいけど、単純にいうとそういうことらしい。
良く言うじゃないですか、「この科学の時代にお化け、幽霊? 非科学的だ。」とか、でもね、ほんとうは、やっとそう言う次元に科学が追いついたってのが真実なんじゃないかな。

「シュレデインガーの猫」が、量子論の壁を突き抜けて世間に広がったのは、やっぱり「猫」にあるんだと思う。犬でもネズミでもない「猫」だから、半死半生、つまり「化け物」的な所を表現できる。それにシュレディンガー自身、量子論がたどり着いた次元に疑念があるように思う。「魂」はラテン語でアニマ、ギリシャ語のアニマは「動くもの」。動物=アニマルの語源。「動く」って絶えず変化していくことでもある。科学者は変化していくことを恐れる。だから方程式で世界を固定化しようとする。量子論、シュレディンガー方程式も「お化け」を固定化する。

でも、ほんまかいな?って問いは残る。

量子論はミクロの世界、原子や素粒子の世界の記述には成功したが、それを現実の目に見えるような世界、ニュートン力学の世界に適用する事にはシュレデインガー自身、疑念を抱いたんじゃあないかな。のちにシュレデインガーは、生物に興味を持ち『生命とはなにか』(岩波文庫)とか書いてる。

一月の公演『闘争か、逃走か』にも出てくるよ、「シュレディンガーの猫」。